【日本語学習革命7】文字の学習は話せるようになってから
文字の学習は大きな負担
ほとんどの日本語学校では、最初に日本語の音と文字を教えます。「音」はともかく、ひらがな、カタカナ、漢字を混ぜて使う日本語文字は複雑で、習得は学習者にとって大きな負担です。日本では、ひらがなを最初に習うのは小学校です。しかし、子どもはそれまでに、日本語を聞いて理解すること、話すことはできるレベルになっています。
日本語の文字配列は「あ い う え お」順
つまり、文字の学習は話せるようになってからの方が、習得しやすいのです。まずは日本語の音であるひらがな46文字を表にして、5文字を一組にして覚えます。最初の5文字は母音の「あ い う え お」です。続いて、この5つの母音と9つの子音を組み合わせた音の文字を覚えます。辞書の配列をはじめ、日本語の言葉の順番はこれがベースになっています。
アルファベットの入力で十分
日本人はこの「あいうえお」順に慣れていますが、日本語学習者にとって覚えるのは大変です。辞書で単語を調べるにしても、まず文字の順番を学ばなければなりません。それに時間をさくよりも、日本人の子どもがするように、最低限コミュニケーションできる力を身につけたほうが、早く日本語を学習できます。文字を最初に学ぶ必要はありません。
駅名や道路標識にローマ字表記
日本語をアルファベットで表す文字をローマ字といいます。駅や道路の標識には外国人のためにローマ字も書かれています。パソコンで日本語を入力するには、「ひらがな」と「アルファベット(ローマ字)」のどちらかを使います。日本人の大多数は、覚えるキーの数が少ないアルファベット(ローマ字)で入力し、ひらがな、カタカナ、漢字に変換しています。
いくつかあるアルファベットの表記
アルファベットで入力する方式を「ローマ字入力」といいます。ローマ字は16世紀、キリスト教を布教するために日本へ来たポルトガル人宣教師が作り、その後、貿易目的でやってきたオランダ人やイギリス人、アメリカ人も、日本語をローマ字で表していました。それぞれローマ字は日本語の音を表記するのに自国語を使ったため、少しずつ違いました。