ひらがなタイムズ2026年6月号で教える|9記事の授業ガイド

ひらがなタイムズ2026年6月号の表紙

ひらがなタイムズ2026年6月号は、「山」と「境界」の号です。道をひらく神・猿田彦、山に住む天狗、「人生、山あり谷あり」のことばまで、天と地のあいだに立つものの物語が続きます。オンラインで読める9記事について、記事ごとにレベル別の活動・導入の一問・キーワード・つまずきやすい点をまとめました。

バックナンバーも、授業の生きた教材として使えます。記事のリンクから全文(一部は購読者向け)を読めます。

01 The God at the Threshold — Sarutahiko in the Omita Matsuri | 境界に立つ神 — 御田祭に現れる猿田彦

記事を読む(ひらがなタイムズ)

  • 記事:Cover Story。井上文太氏の表紙「猿田彦神社 御田祭」。天と地の境に立ち、正しい方向へ導く猿田彦と、場を和らげる天宇受売命
  • 初級:表紙を見て「田植え」「扇」「光」。「〜が立っています」「〜を持っています」で絵を説明する
  • 中級:「AではなくB」「〜にとどまらず」(単なる道案内にとどまらず)で、ものの役割を説明する文を作る
  • 上級:「神話とは遠い昔の出来事ではありません。〜『心話』なのです」を読み、自分にとっての「境目」や「はじまり」について話す
  • 導入の一問:「人生で、何かが切り替わったと感じた瞬間はありますか?」
  • キーワード:境界/導く/道をひらく/田植え/儀礼/修験道/はじまり
  • 注意点:神々の名前は読みが難しい。猿田彦(さるたひこ)・天宇受売命(あめのうずめのみこと)は読みを先に渡す

02 A Stork Nests in Hiroshima | 広島の電柱に巣作り 命を運ぶ鳥、春を告げる

記事を読む(ひらがなタイムズ)

  • 記事:News Review。一度は野生で絶滅したコウノトリが、電柱に巣を作った
  • 初級:「鳥」「巣」「電柱」を絵で。「〜に巣を作りました」
  • 中級:「〜とみられます」「〜とされてきました」で、確かでないことや言い伝えを伝える文を作る
  • 上級:人工繁殖と放鳥、電力会社の見守りの話から、人と生き物がどう共に暮らすかを話し合う
  • 導入の一問:「あなたの国で、幸運を運ぶと言われる鳥や動物はいますか?」
  • キーワード:コウノトリ/巣作り/絶滅/繁殖/放鳥/象徴/見守り
  • 注意点:「絶滅」と「絶滅危惧」の違い。数字(約12メートル、1971年)の読み方も練習に

03 “Marker accessories” | めじるしアクセサリー

記事を読む(ひらがなタイムズ)

  • 記事:New Expressions & Buzzwords。傘やバッグに付けて、ひと目で自分のものとわかる小さなアクセサリー
  • 初級:持ち物の名前(傘・バッグ・ペットボトル)と「これは私のです」の言い方。教室の持ち物で練習
  • 中級:「〜を防ぐ」(取り違えや置き忘れを防ぐ)で、便利なものの役割を説明する
  • 上級:「持ち物を彩り、愛着を深める」を読み、自分が大切にしている持ち物を紹介する
  • 導入の一問:「傘やかばんを、だれかのものとまちがえたことはありますか?」
  • キーワード:目印/ひと目で/取り違え/置き忘れ/実用/彩る/愛着
  • 注意点:「めじるし」(目印)の漢字と意味。カタカナ語(チャーム・コスメ)は英語の意味と比べる

04 “Generation Alpha” | アルファ世代

記事を読む(ひらがなタイムズ)

  • 記事:New Expressions & Buzzwords。Z世代に続く世代と、次の「ベータ世代」
  • 初級:「わたしは〜年に生まれました」「〜世代です」
  • 中級:「〜に続く〜」「〜と見られています」で、世代の説明をする
  • 上級:自分の世代の特徴と、ほかの世代との違いを話し合う。AIと育つ世代について考える
  • 導入の一問:「あなたは何世代ですか?その世代らしいところはありますか?」
  • キーワード:世代/Z世代/アルファ世代/ベータ世代/日常化する/自動化
  • 注意点:「〜世代」は人をひとまとめにしがち。決めつけにならないよう、「〜と言われる」で話す

05 Shōwa 100 — The Living Memory of an Era | 昭和100年――いまに息づく時代の記憶

記事を読む(ひらがなタイムズ)

  • 記事:Close Up Japan。約63年続いた最も長い元号「昭和」と、今も息づく「昭和レトロ」「昭和的」
  • 初級:元号(昭和・平成・令和)と西暦の言い方。「今年は令和〜年です」
  • 中級:「〜にわたる」(約63年にわたる昭和)、「〜と形容されます」で、時代の説明をする
  • 上級:「今日より明日は良くなる」という実感について、自国の「いい時代」の記憶と比べて話す。昭和の名曲を一曲聞いてみるのも入口に
  • 導入の一問:「あなたの国には、懐かしいと言われる時代はありますか?」
  • キーワード:元号/昭和/節目/激動の時代/高度経済成長/昭和レトロ/息づく
  • 注意点:元号と西暦の換算は学習者がつまずくところ。年表を一枚用意しておく

06 “The Time Has Come” | 高市首相の「時が来た」発言に、揺れる社会。

記事を読む(ひらがなタイムズ)

  • 記事:Pros & Cons。施行から79年、一度も改正されていない日本国憲法をめぐる「改正すべきだ」「改正すべきではない」
  • 初級:(上級クラス向けの記事。初級では扱わず、中級以上で)
  • 中級:賛成意見・反対意見の一文ずつを読み、「〜すべきだ」「〜すべきではない」の形を確かめる
  • 上級:「法律は、政治の多数決で作り、変えることができる。だが憲法は〜」を読み、法律と憲法の違いを日本語で説明する。自国の憲法のしくみも紹介
  • 導入の一問:「あなたの国の憲法は、変えられたことがありますか?」
  • キーワード:憲法/施行/改正/改憲/護憲/解釈/自制/多数決
  • 注意点:意見が強く分かれる政治のテーマ。先生は自分の意見を出さず、記事の両論を正確に読むことと、ことばの意味に集中する

07 Word Breathing in the Mountains | 山に息づく言の葉

記事を読む(ひらがなタイムズ)

  • 記事:言の葉。「山」にまつわる言葉から、日本人の感性や精神文化をたどる
  • 初級:「山」「川」「谷」を絵で。富士山など、知っている山の名前を言う
  • 中級:「山」が入る言葉(山場・山積み・山分け・山の幸)を集めて、意味ごとに分ける
  • 上級:山を「天と地をつなぐ場所」と見てきた日本人の感覚を、自国で山がどう思われているかと比べて話す
  • 導入の一問:「あなたの国で、有名な山はどこですか?」
  • キーワード:言の葉/山/息づく/感性/精神文化/〜にまつわる
  • 注意点:「山」の読み(やま・さん・ざん)。富士山(さん)と、比叡山(ざん)など

08 Mountains, and the Shape of a Life | 山が語る、人生のかたち

記事を読む(ひらがなタイムズ)

  • 記事:言技「人生、山あり谷あり」。順調な時も苦しい時もある人生を、山と谷の風景に重ねたことば
  • 初級:「いい時」「つらい時」を、山と谷の絵で示す
  • 中級:自分の人生の「山」と「谷」を一つずつ、「〜時もあれば、〜時もあります」で話す
  • 上級:「山があるからこそ景色が広がり、谷があるからこそ水が流れます」を読み、変化を受け入れる考え方を、自国のことわざと比べる
  • 導入の一問:「最近の生活は、山ですか?谷ですか?」
  • キーワード:山あり谷あり/浮き沈み/順調/節目/落ち込む/受け入れる
  • 注意点:「谷」の話はつらい経験につながることも。話したくない人には話させない

09 Tengu — Guardians of the Threshold | 天狗 ― 境界に立つ者

記事を読む(ひらがなタイムズ)

  • 記事:Japan Savvy。赤い顔と長い鼻の山の怪物。もとは空に現れる流星を指した「天狗」が、日本の山岳信仰と結びついた。記事に会話と質問も付いている
  • 初級:天狗の絵で「顔が赤いです」「鼻が長いです」。体の言い方の練習に
  • 中級:「天狗」の字の成り立ち(天+狗)と、『日本書紀』の「あまつきつね」の読みを紹介し、「〜と書いて〜と読む」の文を作る
  • 上級:猿田彦のイメージが天狗と重なったという言い伝えを読み、表紙の記事(01)とつなげて「境界に立つ者」の物語を語り直す
  • 導入の一問:「『天狗』と聞いて、どのようなイメージを思い浮かべますか?」(記事の質問から)
  • キーワード:天狗/山岳信仰/凶兆/境目/あわい/鼻が利く/得体の知れない
  • 注意点:「天狗になる」(うぬぼれる)という言い方も紹介できる。記事の「鼻が利く」との違いに触れる

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