ひらがなタイムズ2026年1月号で教える|10記事の授業ガイド

ひらがなタイムズ2026年1月号の表紙

ひらがなタイムズ2026年1月号は、新年と午年のはじまりの号です。除夜の鐘と天馬の表紙、西宮神社の福男、「サナ活」「鬱袋」の新語、新大関・安青錦、お節料理、「もういっぱい」の4コマ漫画まで、お正月の授業に使える話がそろっています。オンラインで読める10記事について、記事ごとにレベル別の活動・導入の一問・キーワード・つまずきやすい点をまとめました。

バックナンバーも、授業の生きた教材として使えます。記事のリンクから全文(一部は購読者向け)を読めます。

01 The New Year’s Bell Opens the Gate of Heaven | “世明け”を告げる鐘

記事を読む(ひらがなタイムズ)

  • 記事:Cover Story。除夜の鐘の中から降りてくる午年の天馬と、相馬氏の侍。福島・浜通りの再生への願い
  • 初級:表紙を見て「鐘」「馬」「星」「侍」。十二支の「午(うま)」を覚える
  • 中級:「〜とされる」(煩悩を祓うとされる)で、行事の意味を説明する文を作る
  • 上級:「世明け」と「夜明け」の重なりを読み、新しい年に込める願いを日本語で話す
  • 導入の一問:「新しい年の始まりに、あなたの国では何をしますか?」
  • キーワード:除夜の鐘/煩悩/祓う/天馬/干支/黎明/再生
  • 注意点:東日本大震災から15年の話が出てくる。被災経験のある学習者への配慮を先に

02 Who Is This Year’s ‘Lucky Man’? Nishinomiya Shrine’s ‘Running Worship’ | 今年の福男は誰?西宮神社の「走り参り」

記事を読む(ひらがなタイムズ)

  • 記事:News Review。毎年1月10日、門から約230メートル先の本殿へ一斉に走る「開門神事福男選び」
  • 初級:「走ります」「門が開きます」「1位・2位・3位」の言い方
  • 中級:「〜た瞬間に〜」(門が開いた瞬間にスタート)で、場面を説明する文を作る
  • 上級:「行事名は『福男』ですが、もちろん女性も参加できます」を読み、ことばの名前と今の社会のずれについて話し合う
  • 導入の一問:「あなたの国に、新年の運だめしはありますか?」
  • キーワード:福男/商売繁盛/えびす様/一斉に/全力疾走/認定する/福をつかむ
  • 注意点:数字(約230メートル、午前6時)を声に出して読む練習にもなる

03 “Sanakatsu” | サナ活

記事を読む(ひらがなタイムズ)

  • 記事:New Expressions & Buzzwords。ある目的に向けた行動を「◯◯活」と呼ぶ日本語。首相を応援する「サナ活」
  • 初級:「〜活」のことば(就活・婚活・推し活)を絵カードで
  • 中級:「〜をきっかけに」「〜としても注目されています」で、流行の説明をする
  • 上級:「◯◯活」がどんどん生まれる日本語の造語力について話し合う。自分の「◯◯活」を作る
  • 導入の一問:「あなたが今がんばっている『◯◯活』はありますか?」
  • キーワード:◯◯活/積極的/応援する/まねる/関心を高める
  • 注意点:実在の政治家にかかわることば。先生は政治的な意見を出さず、「◯◯活」という造語の仕組みに話題をしぼる

04 “Depressing bag” | 鬱袋

記事を読む(ひらがなタイムズ)

  • 記事:New Expressions & Buzzwords。新年の「福袋」の中身が期待はずれだったときの「鬱袋」
  • 初級:「福袋」の絵で「何が入っていますか?」「〜が入っています」
  • 中級:「その一方で、〜」で、対になることば(福袋と鬱袋)を説明する
  • 上級:「福」の反対に「鬱」をあてることば遊びを読み、期待と結果の違いを表す言い方を集める
  • 導入の一問:「福袋を買ったことがありますか?中身はどうでしたか?」
  • キーワード:福袋/お得/中身/期待はずれ/がっかりする/落ち込む
  • 注意点:「鬱」は心の不調を表す字でもある。冗談のことばとして紹介し、気持ちの話題には配慮する

05 The Young Hero Who Crossed the Fires of War, Aonishiki, Becomes a New Ozeki | 戦火を越えた若き英雄、安青錦が新大関へ

記事を読む(ひらがなタイムズ)

  • 記事:Close Up Japan。ウクライナ出身の力士・安青錦。四股名にこめられた師匠・母国・親友への思い
  • 初級:「〜出身です」「〜cm・〜kgです」で、自分や好きな選手を紹介する
  • 中級:「〜に由来します」「〜を表しています」で、四股名の意味を説明する
  • 上級:「ハンデを感じさせない」強さの理由を読み、体の大きさ以外の強さについて話し合う
  • 導入の一問:「あなたの名前には、どんな意味がありますか?」
  • キーワード:大関/四股名/師匠/由来する/体幹/翻弄する/絆
  • 注意点:戦争と避難の話が出てくる。同じ経験を持つ学習者がいることを前提に、配慮して扱う。2月号の「土俵入り」とつなげられる

06 Legalization of the Use of Old Surnames, Yet the Controversy over ‘Selective Separate Surnames’ Continues | 旧姓使用が法制化、それでも続く「選択的夫婦別姓」論争

記事を読む(ひらがなタイムズ)

  • 記事:Pros & Cons。旧姓使用の法制化と、「選択的夫婦別姓」をめぐる賛成・反対
  • 初級:(上級クラス向けの記事。初級では扱わず、中級以上で)
  • 中級:賛成意見・反対意見の一文ずつを読み、「旧姓」「改姓」「別姓」のことばの違いを確かめる
  • 上級:「『家族とは何か』という日本社会の価値観そのものを問い直すテーマ」を読み、自国の姓のしくみを紹介し合う
  • 導入の一問:「あなたの国では、結婚すると名字は変わりますか?」
  • キーワード:旧姓/改姓/夫婦別姓/法制化/アイデンティティ/伝統
  • 注意点:意見が強く分かれる社会のテーマ。先生は自分の意見を出さず、記事の両論を正確に読むことと、ことばの意味に集中する

07 Shogatsu—Osechi Cuisine Celebrating the “Fushi” (Nodes) of the Sun and Moon | 正月――太陽と月の節(ふし)を祝うお節料理

記事を読む(ひらがなタイムズ)

  • 記事:Japan Savvy。お節料理の「節」は大和言葉で「ふし」。冬至と新月、二つの再生が重なる日。記事に言葉と質問も付いている
  • 初級:お節料理の写真で「重箱」「〜を食べます」
  • 中級:「〜と書きます」「〜と読みます」で、「御節料理」の漢字と読みを説明する
  • 上級:冬至で太陽が、新月で月が「生まれ直す」という考え方を読み、自国の新年の暦と比べて話す
  • 導入の一問:「おせち料理の中で、一番食べてみたいものは何ですか?」(記事の質問から)
  • キーワード:正月/御節料理/節(ふし)/冬至/新月/太陰暦/寿ぐ
  • 注意点:「節」の読み(せち・ふし・せつ)。記事の言葉の一覧がそのまま使える

08 Another Drink | もういっぱい

記事を読む(ひらがなタイムズ)

  • 記事:Japan Maze(迷宮ニホン)。「もういっぱい(もう十分)」と「もう一杯(おかわり)」の行き違いを描く4コマ漫画
  • 初級:漫画の会話を役読み。「お茶はいかがですか」「ありがとう」
  • 中級:同じ音で意味が違うことば(いっぱい・一杯)を集め、イントネーションの違いを確かめる
  • 上級:お茶でもてなす日本の習慣と、ていねいに断る言い方(「もう十分です」「おなかがいっぱいです」)を話し合う
  • 導入の一問:「おかわりを断りたいとき、どう言いますか?」
  • キーワード:もてなす/勧める/注ぐ/断る/受け取る/行き違い
  • 注意点:学習者が実際に経験しやすい失敗。笑いながら、断り方の練習につなげる

09 Seasonal Word Leaves: Japan’s January, “Mutsuki” | 季節の言の葉:日本の1月「睦月(むつき)」

記事を読む(ひらがなタイムズ)

  • 記事:言の葉。「親しくむつまじくする月」。家族の集い、年賀状、初詣、鏡餅と雑煮
  • 初級:お正月のことば(年賀状・初詣・鏡餅・雑煮)を絵カードで
  • 中級:「〜一方で、〜」(賑わいを見せる一方で、朝の静けさが残り)で、季節の様子を一文にする
  • 上級:お正月の「小さな儀礼」を読み、自国の新年の食卓や集いを日本語で紹介する
  • 導入の一問:「新年に、家族や友だちと何をしますか?」
  • キーワード:睦月/むつまじい/集う/年賀状/初詣/鏡餅/雑煮
  • 注意点:2月号「如月」から5月号「皐月」までとあわせて、月の古い名前を一年分まとめると覚えやすい

10 Seasonal Voice-Word Art: “When yin reaches its extreme, it turns to yang” | 季節の言技:「陰極まれば陽に転ずる」

記事を読む(ひらがなタイムズ)

  • 記事:言技。物事が極まると反転する循環の考え方。どん底のときほど、やがて好転の兆しが訪れる
  • 初級:「暗い/明るい」「寒い/暖かい」の反対のことばを組にする
  • 中級:「〜ば、〜」(極まれば、転ずる)の形で、季節や生活の例を一文にする
  • 上級:お節料理の記事(07)の冬至・新月の話とつなげ、困難がいずれ好転するという考え方を自国のことわざと比べる
  • 導入の一問:「つらい時期のあとに、いいことがあった経験はありますか?」
  • キーワード:陰/陽/極まる/転ずる/循環/どん底/好転
  • 注意点:つらい経験の話になりやすい。話したくない人には話させない

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